フォーティネット、Perception Point社を買収

米国時間2024年12月11日に掲載されたフォーティネットブログの抄訳です。

フォーティネットはこの度、先進的なコラボレーションツールとEメールセキュリティのリーダー企業であるPerception Point社の買収を完了しました。今回の戦略的買収により、Eメールだけでなくさらに広範な現代の作業空間に保護が拡大され、エンドツーエンドのサイバーセキュリティを提供するという当社のミッションが強化されます。

フォーティネット セキュリティ ファブリックにPerception Pointが加わることで、多様なセキュリティツールを単一のプラットフォームに統合してサイバーセキュリティを簡素化し、お客様をより効果的に保護するという当社のコミットメントがさらに明確になります。AIを活用したPerception Pointの画期的な機能は、Eメール、重要なコラボレーションプラットフォーム（Slack、Teamsなど）、Webブラウザ、クラウドストレージアプリケーションなど、今日のハイブリッド環境やクラウド中心の環境に不可欠なツールを保護します。フォーティネットとPerception Pointは両社の強みを結集することで、組織がユーザー用アプリケーションを保護し、デジタルエコシステム全体で高度な脅威に対抗する方法を一新します。

進化を続ける通信およびコラボレーション環境の保護

現代の作業空間は、Eメールに関連するものだけではありません。今日のビジネスは接続と生産性を常時維持するために、SlackやTeamsなどのメッセージングプラットフォームやファイル共有サービス、SaaSアプリケーションなど多数のツールを使用しています。これらのツールは業務に欠かせない存在になっていますが、その一方で運用が複雑化し、各企業に固有のセキュリティ上の課題も生じています。事実、Gartner® の調査によると、「セキュリティ侵害全体のうち、人為的ミスが占める割合は68%です。フィッシング攻撃の被害に遭う、悪意のあるリンクをクリックする、脆弱なパスワードを再利用する、無意識のうちに機密情報や組織へのアクセスを攻撃者に許可してしまう、といったユーザーが多く見受けられます。」¹

Perception Point社の買収によって、フォーティネットは高度な脅威を防止するプロアクティブなアプローチを堅持しながら、これらの重要なツールを保護する機能を拡張していきます。フォーティネット セキュリティ ファブリックに追加される新しいソリューションは、クラウドネイティブなアーキテクチャを通じて提供され、コラボレーションアプリケーション、クラウドストレージアプリケーション、メッセージングプラットフォーム、ソーシャルネットワークなどさまざまな通信チャネルに保護機能を拡張し、ユーザーが直接使用するセキュリティ機能を強化します。

従来のセキュリティソリューションは、多くの場合、最新の作業環境がもたらすリスクの増大に対処できません。フォーティネットは以下のような包括的ビジョンによって、この重大な欠陥を解消することを目指します。

• AIを活用したワークスペースセキュリティ：最新のAI、機械学習、画像認識を活用して、フィッシング、マルウェア、データ漏洩、ビジネスメール詐欺（BEC）などの巧妙化した脅威を検知、防止します。
• コラボレーションアプリケーションのセキュリティ：SlackやTeamsなどの重要なプラットフォームや、頻繁に機密データが共有され保存されるクラウドストレージサービスを厳格に保護します。
• クラウドネイティブの拡張性：クラウドネイティブなソリューションを使用することで、ネットワークやセキュリティの需要拡大に対処するため組織が必要としている柔軟性と拡張性を実現し、ハイブリッド環境でのシームレスな統合を可能にします。

このような総体的なアプローチにより、組織は運用の俊敏性と効率性を維持しながら、新たな脅威への防御を固めることができます。

フォーティネットのビジョンとの完全な調和

Perception Pointの方針は、多種類のツールを一元的プラットフォームに統合することでセキュリティを簡素化し強化するというフォーティネットのビジョンと一致しています。当社では、AIドリブンのセキュリティオペレーション（SecOps）ポートフォリオとFortiMailのユーザー向けセキュリティを拡張し、作業空間全体を網羅することで、デジタル通信のあらゆる接点を確実に保護することを目指しています。

Perception Pointのテクノロジーは、このビジョンの実現を後押しするものです。Perception Pointの先進的機能は次の通りです。

• 高度な脅威検知：AIとディープラーニングを使用して、ビジネスメール詐欺（BEC）、スピアフィッシング、ゼロデイ攻撃、インサイダー攻撃などの複雑な脅威をリアルタイムで識別し減災します。
• ブラウザセキュリティ：SaaSアプリケーションでのデータ漏洩防止、ブラウザのガバナンス、高度な脅威保護を実現します。
• 画像 / ファイルスキャン：コラボレーションプラットフォームで共有される添付ファイル、画像、リンクなどに挿入された悪意のあるコンテンツを包括的スキャンによって特定し、エンドツーエンドのセキュリティを確保します。
• 動的解析：リンクやファイルの振る舞い分析によって、ユーザーに影響が及ぶ前に不審な活動を検知します。この機能は、クラウドホスト型でCPUレベルのサンドボックス（特許取得済み）でサポートされるため、遅延は最小限に抑えられます。
• APIレベルの統合：Exchange Online、Google WorkspaceのEメール、Slack、Teams、ファイル共有プラットフォームなどのツールを緊密に統合し、ワークフローを中断することなくシームレスなセキュリティを実現します。

こうしたアプローチによってポリシーの適用が簡素化され、運用の複雑さが軽減されます。また、組織は拡大したデジタルの作業空間を効果的に保護することができます。

イノベーションの推進によって未来の作業環境を保護

SlackやTeamsなど、Eメール以外のツールの利用が増加していることを受けて、フォーティネットはサイバーリスクが進化しても、これらのプラットフォームが安全性と耐障害性を維持できるよう注力しています。今回の買収は、現代企業の進化するニーズに対応できる未来志向のサイバーセキュリティソリューションを提供するという、当社の揺るぎない信念を反映しています。

Perception Point社は、Frost & Sullivanをはじめとする業界アナリストから、先進的なEメールセキュリティのトップ企業として認められています。フォーティネットのSecOpsポートフォリオにPerception Pointの高度なAI技術が加わることで、Eメール、ブラウザ、コラボレーションプラットフォーム、ファイル共有ツールの保護が強化されます。

今後の展開

今回の戦略的買収によって、現代の作業空間におけるセキュリティ機能が強化されると共に、オンプレミス、リモート、クラウドなど場所を問わず未来の作業環境を保護する上で、当社のリーダーとしての地位はさらに強固なものになります。組織はPerception Pointの先進的機能を組み込むことで、拡大を続けるデジタルエコシステムでの通信チャネルの保護、運用の簡素化、リスクの減災が可能になります。

Perception Pointソリューションは、AWS Marketplaceならびに現在お使いのチャネルから入手できます。このソリューションは、マネージドサービスプロバイダーのサービスや製品の強化にも最適です。

Perception Pointの詳細については、無料デモをご覧ください。

現在展開中のデジタルトランスフォーメーションがさらに安全に進行するよう、フォーティネットは今後も技術革新を継続していきます。ご期待ください。

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¹ 「4 Tenets to Address Advanced Email Security Threats」、Gartner、2024年10月14日、ID G00801182、Satarupa Patnaik、Franz Hinner共著